推しの芸能界引退まであと44日
今週のお題「忘れたいこと」
忘れたかった引退へのカウントダウンが始まってしまった。
最後の仕事が始まるまでは一旦忘れておこう......なんて考えていたが、もうそろそろ難しい。
先週までの東京公演では、あなたを初めて観たあの劇場での最後の姿となった。
あの時と違うのは、劇の始まりから終わりまであなたしか観てないことだろう。
初日、なんとなく練習風景の写真からカテコ位置は下手だろうと予測して、センブロ下手の最前に入った。読みはドンピシャ。いいスタートとなった。
物語はシリーズ舞台の中盤。原作はある程度知っていても、それほど思い入れもない。
でもいいんだ。余計なこと考えちゃうからね。
復讐の連鎖。仲間の命と、信じる心。
ここに書くべきではない......東京公演で感じたこと、いろいろと思うこともある。
全部忘れよう。
最後の地となるのは大阪。
最後のクリスマス。
最後の年越し。
最後の新年。
そして最後に待つのは本人の口から語られることはもうないであろう、引退へのカウントダウン。
きっと、未練たらたらなのは私だけで、彼にとっては消化試合なんだろうな。私が今残された44日間を考えている時、彼は次の夢のことばかり考えてるんだろうな。
"推し"
ちょっと違法アップロードを見るだけでも、ちょっと地上波の音楽番組を観てるだけでも使えちゃう言葉。
だけど、私にとって
あの時、生きる指標がなくなってしまっていた私にとって、あなたは紛れもなく生きる原動力だった。
あなたに仕事があるから、私も頑張れる。多少の無理も若さでなんとかできる。
あなたの仕事を1秒でも見逃したくないから、何公演も行く努力をする。
あなたの頑張る姿をできるだけ近くで観たいから、前へ前へと席にこだわる。
全部全部、あなたのためなんかじゃありません。私のエゴです。私ができるだけ健やかに生きるためです。自分が"生"にちゃんと執着できるように、指標になってくれてありがとう。
また、一人の人間を"推し''とかって言って軸にするのは辛すぎるから、別のものを見つけなきゃね。あと44日で見つけられるかなぁ。見つけなきゃね。生きられないから。
とりあえず、寂しい気持ち、悲しい気持ち、取り残された気持ち。全部忘れよう。
だってまだ、大阪公演があるじゃないか。僕らの大好きな地方公演だぞ。楽しまなくっちゃもったいない。やり残したこと全部やろう。
「俺が諦めるのを諦めろ。」
クリスマスも年越しも世界で一番私が楽しんでやるから、待っとけよ。
消化試合になんてさせねぇからな!勝ち逃げなんてもってのほか!私がきみに勝って終わる!!
「お前はオレの憧れだったんだ」
最後まで光り輝く姿を魅せてくれ。